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May 7, 2018

ヤマハ・ブロンコでオフロードを走るミレニアル・ライダーのmy Moto_Story

撮影/阿部昌也 取材・文/佐藤旅宇

 

若者のバイク離れ、といういささか聞き飽きたあのフレーズは果たして事実なのか。91年生まれ、千葉県在住の27歳のライダー、Charinorijohnny1991さん(以下johnnyさん)のInstagramを見る限りでは、それはあくまで数字上だけの話ではないかという気がする。若者特有の好奇心や冒険心、大胆な行動力はいまだ健在だし、それらを満たすためのツールとしていまもバイクが活用されているからだ。本質的な部分においてはいまもバイクと若者の親和性は高く、決して気持ちは「離れて」などいないのではないか。

「もともとはサイクリストだったんです。とにかく旅をするのが好きで本州一周ツーリングなんかもやりました。でもあるとき膝を痛めて自転車に乗れなくなってしまったんです。それで代わりにスーパーカブで旅に出たことがバイクとの出会いですね」

自転車と同じ二輪でありながら格段に行動範囲が広がるバイクに大きな魅力を感じたjohnnyさん。当時、専門学校生として時間的なゆとりがあったことから、すぐにスーパーカブによる北海道一周ツーリングを敢行した。

「その北海道ツーリングで礼文島の礼文林道を走り、オフロードライディングの面白さを知りました。自転車でもBMXをやったり、ツーリングで未舗装林道を走ったりとオフロードに馴染みはありましたが、バイクで走る感覚はそれとはまったく違いました」

その後、50㏄では物足りなさを感じるようになったjohnnyさんは普通自動二輪免許を取得。イエローのヤマハ・ブロンコを購入する。90年代のマシン、しかも当時はあまり売れず、短期間で生産が終了した不人気車である。johnnyさんの年齢を考えるとかなり渋い選択といえる。

「免許取得後、友人からオフロードバイクを勧められたんですが正直ピンと来なかったんですよ。オフロード走行の楽しさはカブで体験済みだったけれど、派手なモトクロスジャージを着て走るのはどうも自分のセンスとは違うなと。もともとヤマハ・SR400みたいなレトロなバイクが欲しいと思っていましたから。そんなときにたまたま目にして『これだ!』と思ったのがブロンコだったんです。オフロードバイクでもこういうのがあるんだ、と」

ブロンコはセロー225を70年代スクランブラー風に仕立てたノスタルジックなバイクだが、johnnyさんの世代にとってはそのスタイルがむしろ新鮮だという。身に着けているヘルメットやゴーグル、ウェアなどを見るとjohnnyさんが往年のスタイルをかなり「勉強」していることがうかがえる。

「全体的にクラシックなスタイルなのはブロンコの雰囲気に合わせているからです。インスタにはなるべくバイクだけではなくライダーも一緒に映っている写真をアップするというのが自分のこだわりなので、バイクと一体感のあるファッションになるよう気をつけていますね」

johnnyさんのInstagramによってブロンコを知り、実際に購入してしまった若いフォロワーさんまでいるのだとか。

「BMXの経験があったのでオフロードを走ることの恐怖心というのはほとんどなかったのですが、やはりテクニックはまるで違いますからね。ブロンコを手に入れてからは各地の林道を巡るだけではなく、わざわざ“ガレガレ”な山道を走ってライディングスキルを磨くことにも夢中になりました。オフロードってテクニックの上達がはっきり実感できるじゃないですか。前に来たときはまともに走れなかった道を今日はスムーズに走れる! とか。そこがまた面白い」

林道、キャンプ、下道一気走り、そして冬の北海道……。johnnyさんはチャレンジングなツーリングを好む。まるでバイクのもつ可能性を試しているかのように。
「一気に走ったことのある距離ですか? うーん、これまでの最高は900㎞ですかね。オール下道、しかも真冬の2月に東京〜富山間を往復 (笑)。日本最南端の佐多岬も下道で行ったことがありますし、昨年、一昨年は日本最北端で年越しをするツーリングもしましたよ」

こうした過酷な旅に挑戦するようになったきっかけのひとつに寺崎 勉氏や賀曽利隆氏の著書の影響があったと聞いたときは思わず笑ってしまった。アラフォーの筆者の世代、いやその前の世代でもそういう若者が沢山いたからである。登山家でいうところの植村直己。彼らの本はいまの若いライダーにとってもバイブルだったのである。

毎週末が「冒険」ともいうべきjohnnyさんのバイクライフ。長年、ブロンコの足元を支えているのはブリヂストン・トレイルウイングだ。

「林道ツーリングといっても日本の場合はどうしても移動のための舗装路走行がメインになります。だからバランスの良いタイヤを選ぶようにしています。オンオフを問わない優れたグリップはもちろんのこと、タイヤ剛性や長距離を安心して走ることのできる耐パンク性など、総合的な性能ですね。夏休み、ゴールデンウイークなどの長期休暇ともなれば走行距離が3000〜3500㎞に及ぶほどのロングツーリングに出ることもよくあるので、トラブルの原因にならないよう交換も早めにするように心掛けています」

日本のあらゆる道を自由奔放に駆けまわるjohnnyさんのブロンコのタイヤには、たしかに翼が生えている。

 

写真はペンタックスK-5とGoPro Hero 4、そしてi phoneで撮影している。以前、北海道のライダーハウスで知り合ったある女性ライダーからジャンプして写真を撮ると面白い絵になると言われ、その通りにやってみたところInstagramのフォロワーが急増したそう。バーグハウスのバックパックはどちらかといえばタウンユース向けのものだが、そのルックスが気に入って愛用しているとか。中には軽量コンパクトなウルトラライト系のキャンプギアが収まる。

70~80年代のオフロードシーンをイメージさせるヘルメットとゴーグル、そしてツバの長いバイザー。当時のスタイルを知るために資料として古いオフロードバイクのカタログなども集めているという。

 

Profile

Charinorijohnny1991

千葉県在住のミレニアル・ライダー。専門学生時代にスーパーカブで旅に出たことをきっかけにオートバイの面白さに開眼。現在は97年式のヤマハ・ブロンコとセロー225を愛車にしており、ヤマハ・トリッカーに乗る彼女と共に林道ツーリングやキャンプツーリングなどを楽しむ。
Instagramのアカウント→https://www.instagram.com/charinorijohnny1991

Spot Information

林道金谷元名線
林道金谷元名線
住所 千葉県富津市金谷
交通 館山自動車道富津金谷ICから1分
その他 久里浜と金谷を結ぶ東京湾フェリー・金谷港も至近

Tire Information

TRAIL WING TW301
TRAIL WING TW301

オフロード用タイヤ初のトレッド3分割構造SACT(サクト)採用。 ロングライフをはじめ、優れたウェット性、オフロード走破性を発揮するON/OFF用タイヤ。

商品詳細